小説 「よく眠れた朝には」 第7話

 とにかく、宿屋に10日ほど、泊まる旨を伝えて、部屋に案内してもらった。草鞋を脱いだら、足を洗う。それから、部屋に入るということだ。晩飯はお願いできるということなので、お願いすると、具の少ない味噌汁とたくあん2切れ、握り飯2個。まあ、こんなもんなんだろう。 風呂は風呂屋に行けということで、風呂屋にいくと、混浴だ。石鹸もないので、汗を流して、汚れを落として終わり。オレは背が高いので、みんなの注目の…

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小説 「よく眠れた朝には」 第6話

 やった、とにかく、話しかけてみよう。だけど、心配なのはオレのいで立ちだ。どう見ても、この世界の衣服ではないし、頭もちょんまげじゃない。まともに取り合ってくれるのだろうか? その心配はすぐに的中した。オレが近づくるなり、刀を抜いて威嚇してきた。「オレ、一人だし、何もしないですよ。」「あやしいヤツだ。」「切り捨ててしまえ。」「ちょっと待ってよ。本当に何もしないよ。」 だが、全然聞いてもらえない。オ…

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小説 「よく眠れた朝には」 第5話

 そこへ、一人の女が茶碗と箸をもってやってきた。ようやく、まともな飯にありつけると思ったが、飯ってこれだけ?ぬるいお湯にふやけた米が少しと、変な野菜が入っているだけだった。「これだけ?」「申し訳ありません、これでもわしらにとっては多いほうなんです。」 どうなっているんだ?でも、それならしょうがない。少しでも腹の足しになるだろう。喉も乾いた。水が欲しい。「水はある?」「ございます。すぐに。」 なん…

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